自分が統合失調症になる前、「テレビで自分のことを話している」「新聞の〇〇というニュースは実は自分を暗に示している」といったことを話す、典型的な統合失調症の方(以下、「Aさん」とします)と会ったことがあります。
僕は、その話を聞いたときには未だ、Aさんが統合失調症という病気であるとは分かっていませんでした。そもそも統合失調症という言葉自体を知らなかったんじゃないかな?
他愛もない話をAさんとしていた時、Aさんの目の焦点について、合っているんだけど、どこか合っていない、独特の目の動き方をするな~と感じたことを覚えています。出来れば動き方をここで伝えることが出来れば良かったのですが、10年以上前の話なので、具体的な動き方は忘れてしまいました。ただ、その時、特に統合失調症に対して理解をしていなかった僕でも、この違和感を感じることが出来ましたので、判別は可能なはずです。無理に言葉にするのであれば、少しだけズレた焦点でこちらを見ているといったところでしょうか。もし、誰かが統合失調症なのでは?と思ったら、目の動きをしっかり見てください。焦点が合っているのに合っていない、独特な焦点、動き方をします。瞳孔の大きさかもしれません。何か違和感があるはずです。
また、医師の経験では、統合失調症の方は、そもそも目を合わせないと言われています。Aさんも余り合わせようとしませんでしたが、目が合った時に強い違和感を感じていますので、ぜひしっかり見てください。僕も直属の上長から目を合わせないと言われたことがありますので、やはり統合失調症によるものなのでしょう。もしかしたらこの違和感で判別がつくかもしれません。
【2021年3月19日追記】
医師が統合失調症の患者を前にしたときに感じる独特の感情をプレコックス感と呼ぶそうですが、このプレコックス感の理由の一つになっているのが独特の目の焦点と動き方なのでしょう。この感覚は主観的なものでありますが、医師が診断を下す一つの指標になっているということです。10年前の僕が感じたということは、このプレコックス感は医師に限らず一般人でも感じるようです。人間はヤバイ人間を判断する能力を持っているということでしょうか。ただ、行き過ぎるといじめの原因にもなるので、このような言葉の取り扱いには気を付けて欲しいものです。