容量がaMバイトでアクセス時間がxナノ秒の命令キャッシュと、容量がbMバイトでアクセス時間がyナノ秒の主記憶を持つシステムにおいて、CPUからみた、主記憶と命令キャッシュとを合わせた平均アクセス時間を表す式は何か。ここで、読み込みたい命令コードがキャッシュに存在しない確率をrとし、キャッシュ管理に関するオーバーヘッドは無視できるものとする。

【解答】

読み込みたい命令コードがキャッシュに存在しない確率をrとするならば、読み込みたい命令コードがキャッシュに存在する確率は1-rとなる。

とすると、1-rの確率でキャッシュにアクセスし、rの確率で主記憶にアクセスすることになるから、平均のアクセス時間は

(1-r)・キャッシュへのアクセス時間＋r・主記憶へのアクセス時間

で表すことが出来る。

さらに、キャッシュへのアクセス時間はxナノ秒、主記憶へのアクセス時間はyナノ秒であるから、平均のアクセス時間は

(1-r)・x　＋　r・y　ナノ秒

となる。

※この問題では、命令キャッシュの容量と、主記憶の容量についてa、bとして与えられている。しかし、命令コードがキャッシュに存在しない確率をrとして与えられていることから、命令コードがキャッシュに存在する確率について、具体的に計算する必要はなく、使用する必要はない。