統合失調症で「認知機能」が落ちると言われていますが、そもそも認知機能って具体的には何を指すんですか?

統合失調症で「認知機能」の低下が発生するとよく言われますが、認知機能とは具体的に何を指すのでしょうか?医師は、自分が脳を深く勉強していることを忘れて、自身に比べて素人である我々・患者さんへの説明時に「認知機能」の定義を伝え忘れることがあります。それでは、我々(患者)は具体的にどのような能力が下がるのか分かりません。統合失調症を説明するページでも、認知機能の中身をさらっと流してしまっているページを多く見かけます。

認知機能の中身とは、「注意力」「記憶力」「言語能力」「抽象的な思考」「実行機能」です。注意力とは、物事に対して注意を払う力、記憶力とは物事を記憶する能力、記憶した物事を思い出す能力です。言語能力とは考えて喋る能力です。抽象的な思考とは、答えが一義的ではない問題に対して切り分けを行ったり、整理を行い捉える能力です。実行機能とは、行動の目標を設定し、柔軟かつ計画的に考え実行する力です。

これらの機能について、一般人よりも苦手、はっきり言えば一般人よりも劣っている方が多いということです。より正確に言うと、統合失調症になる前の個体としての自分と、統合失調症になった後の個体としての自分を比較して、後者が前者より劣るようになってしまうということです。

見ての通り、人が人であること、人たらしめる能力が認知機能です。ですので、これが劣るということに対して、必要以上にネガティブになる方もいるでしょう。しかし、だからと言ってすぐに諦めるのは早いです。僕の感覚でもそうですが、多くの統合失調症の方にヒアリングすると、落ちた能力・機能は、使うことによって、月・年単位という長いスパンで、少しずつ、しかし確実に回復・上昇が見込めるためです。病気前に完全回復する、というところまではいきませんが、病気前の能力の8割~9割まで戻すことは可能です。このブログを見ている僕と同じ病気の方々には、ぜひとも諦めずに、しかし能力の低下を一切認めないという硬直した姿勢ではなく、柳のようにしなやかに付き合っていただければと思います。

↓クリックしていただけると励みになります↓
にほんブログ村 株ブログ 株日記へ にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 統合失調症へ にほんブログ村 為替ブログ 為替日記へ

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする